※この記事は過去に書いたものです。
手を入れるとその当時に感じた気持ちなども
こぼれおちてしまいそうなので
できるだけ当時の記載のまま掲載しています。
感情的な部分や稚拙な部分もありますが、
ご了承ください。
また、この赤ちゃんとのお別れの記事は
生理的に受け付けないという方もいると
思うので、
注意事項5をご参照いただいて
ご了承の上お読みいただきたいと思います。
記事記載日: 2009年06月17日
長く短い5日間(3)~過酷な病状~
昨日の日記 の続きです。
赤ちゃんは小児科の先生に
診ていただくために、
一度A先生に連れて行かれてしまいました。
一緒に行かせてくれればいいのに、
とちらっと思いながら待つことしばし。
先ほどいた分娩室に小児科の先生が
見えたとのことで、
ダンナ・母・弟と4人でむかいました。
ダンナと母は前の病院などで
A先生の健診を一緒に受けたことが
ありますが、弟ははじめて。
「お母さんに押されて一番前にいたけど、
俺が前でよかったのかな(゚ー゚;」
なんて後で言ってましたが、
気がつけば赤ちゃんのすぐ近くにいて。
A先生に「えと、ご主人様とお母様と…?」
と不思議がられていました(;^_^A
赤ちゃんは、アクリルのような
低い透明の壁板に仕切られ、
照明が上についている
保育器のようなものにおむつだけの状態で
寝させられていました。
A先生に紹介していただいた
小児科のG先生は、
わたしたちに黙礼し、
赤ちゃんに手をあわせてから、
おむつをとりました。
おなかの左のほうにシャントの先端らしき
白いプラスチックみたいなものが
見えたのですが、
それよりも驚いたのは、そのおへそ、
というかおなか。
赤ちゃんのおへそのあたりの皮膚が、
薄い?
「このおへそのあたりの皮膚が
薄くなっているのは
臍帯ヘルニアと言って、
臍帯に赤ちゃんの臓器が
出てしまっています」
それまでの検診では
お聞きしたことのない病名でした。
G先生は続けます。
「尿路狭窄というよりは、
尿路が閉じてしまっていると思います。
また、普通の赤ちゃんより性器が小さく、 睾丸が降りてきていません」
おしっこの出口は、
完全に閉じてしまっていたようでした。
おちんちんも確かに小さかったです。
ただ、睾丸については
わたしが持っている育児書によると
32週から35週くらいで
降りてくるようなので、
もうちょっと大きくなれていたら
降りてきたのかもしれません。
最後に、G先生は赤ちゃんの足を
すこし持ち上げて仰りました。
「肛門がありません。
鎖に肛門でサモンといいます」
ちなみに、後で調べたらサモンではなく
鎖肛(サコウ)だったようです。
熱があって朦朧としていたので、
聞き間違いかもしれません(;^_^A
赤ちゃんは、
こんなにたくさんの病気を抱えてもなお、
一生懸命生まれてこようと
してくれていました。
しかも、過酷な病状で
ただ大きくなるのも大変だっただろうに、
7回もの手術に耐えて。
どんなに辛かっただろうと思い、
またどんなにがんばっただろうと思うと、
また涙があふれました。
その後に、A先生が次のようなことを
仰りました。
シャントは1本は赤ちゃんのおなかにあり、
もう1本はお産のときに一緒に出てきたが、
もう1本が見当たらないこと。
わたしのおなかにはなさそうなので、
たぶん赤ちゃんのおなかにあると
思われること。
「必要でしたら赤ちゃんの詳細な検査を
しますが、どうしますか?」
と問われて、ダンナの顔を見ました。
「医学的な研究に貢献できるようなことが
あれば別ですが、
シャントのためだけなら
赤ちゃんのからだを
これ以上傷つけるようなことは
やめてあげてください」
と、ダンナは言いました。
わたしも、まったく同じ気持ちでした。
「わかりました。
特にそういうことはないので、
それならこのままにしましょう。
また赤ちゃんはきれいにして
お帰ししますので、
お部屋にお戻りください」
と、A先生は仰りました。
次 に続きます。
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