※この記事は過去に書いたものです。
手を入れるとその当時に感じた気持ちなども
こぼれおちてしまいそうなので
できるだけ当時の記載のまま掲載しています。
感情的な部分や稚拙な部分もありますが、
ご了承ください。
記事記載日: 2009年06月01日
赤ちゃんの治療(16)~決壊寸前~
29日の日記 の続きです。
入院中も、わたしのからだ自体は
いたって健康、
まったく妊娠継続に関しても
問題ゼロでした。
7回目の手術までは
おなかの張りを感じたこともなかったし、
一度貧血ぎみと言われたことはあるだけで、
服薬も点滴もなし。
ちなみにつわりも
5回目の手術が成功したころにはおさまり、
手術の翌日から胎動も感じられるように
なっていました。
おなかが大きくなるスピードが遅く、
あまり目立たないのだけが
ちょっと気になっていたくらい。
そんな状態なので、
病院内の行動には特に制限がなく、
入院自体は苦痛ではなかったです。
病院内の図書館には
たくさん漫画があったし。
ただ、わたし自身が健康なだけに、
ジレンマはありました。
病院にいても何の治療行為もないのなら、
入院している意味はないのではと
思いましたが、
赤ちゃんの不安要素は増えているので、
そうはいかない。
それなのにA先生とお話できる機会がなく、
いつも往診はB先生。
何か訊いても「うーん、そうだねえ…」と
話が進まない…。
「それはこういうことですか?」と訊いて、
やっと帰ってくるのが
「そういうこともあるね」とか、
「そうかもしれないね」と答えが多くて。
断言できるような情報が
とても少なかったのかもしれないけど、
B先生の話を聞いていても、
イマイチ先が見えてこなかった。
そのころ、ママさん仲間から
いろいろな情報を得ていたわたし、
それまで漠然としかイメージできなかった
お産や生まれてからのことを
意識するようになっていました。
わたしと入れ違いで退院された方から
NICUの話をお聞きして
心の準備をしたりして。
でも、実際にお産については、
最初の手術の前にA先生から
「羊水が少ないため
帝王切開になると思います」と
言われてはいたけど、
決定とは言われない。
また、赤ちゃんについては
生まれてからNICUに入るということしか
解らないまま。
担当の先生がわかっているなら
ご挨拶くらいはしておきたいけど、
「あまりそういうことはしないです」と
先生に言われてから強くは言えず…。
モヤモヤした気持ちを抱えたまま
手術から2日後のB先生の診察。
そこでまた無情な事実が判明。
「もう膀胱が大きくなって来ています」
そんな、
まだ手術から2日しか経っていないのに…。
言葉を失うわたしに、
B先生はこれからの治療について
いろいろな方法があると
お話をしてくださったのですが、
ひとつの方法があまりに衝撃的過ぎて、
そのほかの話が飛んでしまいました。
「極端な話、おなかから一度赤ちゃんを
取り出して手術して、
またお母さんのおなかに返す
という方法もあります」
えっ! 何言ってんの!?
そんな漫画みたいなこと
できるわけないじゃん!
シャント手術で
献血くらいの針を刺すのでも
リスクがあるんでしょ?
切って縫って戻すなんてアンタ、
ブラックジャックですか!?
(↑ちなみに、当時ママさん仲間の間で
ブラックジャックが回ってました)
極端な話、と言われているにもかかわらず、
その話が頭にこびりついて
離れなくなってしまいました。
ダンナにも電話で報告したら、
「ちゃんと先生にもう一度聞いてみなよ」
と冷静なひとこと。
で、翌日の診察のときに
1、2回目の手術のときのように
穿刺手術ではダメなのかと
B先生にお聞きしてみると、
「仰るように穿刺のみの手術の方が
確率は高いです。
『極端な話』ですから、
その話は忘れてください」
と一蹴。
B先生にしては珍しく強い語気で、
そう仰りました。
このとき、赤ちゃんの性別の確認も
前にお聞きしたときのまま、
A先生に訊いていただけていないことが
判明……。
B先生への不信感は、
頂点に達しようとしていました。
次 に続きます。
2016年2月14日追記
当時B先生のおっしゃっていた『極端な話』ですが、
実際過去には開腹手術で行われていたそうです。
共同通信社:最新医療情報MEDICAL NEWS※
※2019年5月31日リンク先記事削除されたためリンク解除しました
膀胱穿刺手術の2回はともかく、
あの短期間では開腹手術なら5回も
シャント設置手術はできなかったと思うので、
医療の進歩ってありがたいなと思います。
わーちゃんに限って言えば7回も手術をして
結果的に助からなかったことを考えると
医療の進歩が彼にとって幸せだったかは
わからないけれど。
助かる命が増える可能性が上がることは
純粋に喜ばしいことだと思います。
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