※この記事は過去に書いたものです。
手を入れるとその当時に感じた気持ちなども
こぼれおちてしまいそうなので
できるだけ当時の記載のまま掲載しています。
感情的な部分や稚拙な部分もありますが、
ご了承ください。
記事記載日: 2009年06月04日
赤ちゃんの治療(18)~折鶴親子~
前回の日記 の続きです。
助産師のEさんとお話した後に
A先生が見えました。
染色体検査の結果のこと、
赤ちゃんのこれからのことへの質問と、
月1回でもいいから、
直接A先生とお話をする機会がほしいと
伝えました
(ご多忙を極め、またA先生の助けを
待っている妊婦さんのことを考えたら、
毎回A先生に診ていただくのは
無理かもと思ったので)。
それと、染色体検査の結果の話は
いつから解っていたかも知らされず、
ちゃんと情報を開示してもらえているかに
不信感があったので、
新しい情報が入ったら
できるだけ早く教えてほしいという要望も。
涙腺が壊れたままになってしまっていて、
冷静にお話をお聞きしようと
思っていたのに結局少し泣いてしまい、
「先生の前で泣いちゃったら?
そしたらちゃんと聞いてもらえるかもよ」
と言ってたママさん仲間の言葉を、
はからずも実行してしまいました(;^_^A
そんなわたしに、
A先生は少し狼狽したような様子でしたが、
新しい情報があったら教える、
これからの検診は自分が診る、
と言ってくださりました。
また、
質問への回答は、次のようなものでした。
・染色体検査の結果は、検査機関から
予備検査の結果は出ている。
13,18,21の染色体については異常はなく、
性染色体の結果男児である。
ただし、その他の染色体についての
結果が出ないため、
確定結果としては出せないと
回答があった。
・赤ちゃんは生まれてから24時間以内に
シャントを取り除き、
処置ができる状態なら尿路を確保する
手術も行う。
羊水が少ないと赤ちゃんが危険なため、
分娩は帝王切開になる。
赤ちゃんが生まれてから
手術をする必要があるため、
ご主人には生まれる日には
一日病院にいていただくことになる。
赤ちゃんはNICUから小児科に
入院することになると思う。
手術の前に小児科の先生に
ご挨拶したいという話もしたら、
機会を作るよう努力すると
言ってくださりました。
要望がとおり、
質問にも答えていただけたので、
ほっと胸をなでおろしました。
そのころ、ダンナは病院が
会社の定期券の圏内にあることもあり、
ほとんど毎日お見舞に来てくれていました。
夕ごはん(ダンナはコンビニ弁当)を
食べたり、
遅い日は少し顔を見るだけと言って
寄ってくれたりしていました。
先のA先生の話のときはいなかったけど、
運がいいときはB先生の検診なども
一緒に聞いてくれたりして。
ある日、ダンナがキャラメルの包装紙で
鶴を折り始めました。
元々不器用なわたしは
器用なことをするなあと見ていたら、
途中で
「折り方忘れちゃったから続き折って」
と言い出しました(・・;)
一羽折ったと思ったら、
ダンナはすでにもう一羽折り始めていて。
半ばめんどくさいなあという気持ちで
二羽目も仕上げたら、
今度は紙を切って
小さな鶴を折っているんです…。
不器用のめんどくさがりのわたしに
何をやらせるんだ、と思い、
「何やってんの?」とダンナに訊いたら、
意外な答えが。
「これが俺たちで、
いま折ってる小さいのが『わさび』の分」
あ、『わさび』は、赤ちゃんの胎児名です。
そんなこと言われたら失敗できない! と、
仕方がないのでそれまでの二羽より
丁寧に折りました。
終わったと思ったら、それよりさらに
小さな鶴の折りかけを渡され、
「次は『さびー』の分」。
え、そんな名前いつ決まったの?
しかも『さびー』って、
『わさび』→『わびー』で、…『侘び寂び』?
なんかすごいセンスですよね(;^_^A
元々ダンナもわたしも三人兄弟、
子どもはできたら三人ほしいと
言っていました。
…ということは、この分だともう一羽。
案の定、もう手だけでは折れないような
小さな折りかけが。
「はい。名前なんにしよう?」とダンナ。
さっきまで『わさび』しか
決まってなかったじゃん、と思いながら
松尾芭蕉がわび・さびを経て
かるみという作風(境地?)に
至ったというのをふと思い出し、
「『わび』『さび』ときたら
『かるみ』だろうねえ」と返すと、
「何それ? まあいいや、『かるかん』で」
と言われました。
ちなみに、小さくて手では折れないので、
爪やすりを使って折りました。
最初はいやいや折り始めたのに、
5羽ならんだ小さな鶴を見ると、
不思議とあたたかい家族のように
見えました。
次 に続きます。
ランキングに参加しています。
応援クリックお願いします☆
コメント