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【胎児治療体験記】赤ちゃんとのお別れ(9)

赤ちゃんとのお別れの経緯

※この記事は過去に書いたものです。
手を入れるとその当時に感じた気持ちなども
こぼれおちてしまいそうなので
できるだけ当時の記載のまま掲載しています。
感情的な部分や稚拙な部分もありますが、
ご了承ください。

また、この赤ちゃんとのお別れの記事は
生理的に受け付けないという方もいると
思うので、
注意事項5をご参照いただいて
ご了承の上お読みいただきたいと思います。

記事記載日: 2009年06月26日

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長く短い5日間(9)~自宅での時間~

昨日の日記 の続きです。

赤ちゃんをだっこしていられるのは
すごくうれしかったけれど、
病院内では保冷剤を借りられていたのが、
退院時は何もなくて。

わたしの熱が移ってしまうと
赤ちゃんのからだによくないと思って
あまり手を動かさないように、
触れる場所が少ないように
と、車内ではずっと気を遣っていました。
変に冷静な自分が呪わしかったです。

自宅に着いて、
葬儀社のかたが保冷剤を入れたお棺を
いつもいる部屋のテーブルに
置いてくださって。

赤ちゃんはお棺のなかに
入れてあげてください、
すこしくらいなら
外に出してあげてもいいですよ、
と言われました。

明日の10時に火葬なので、
9時くらいには迎えに来ます、と言って、
葬儀社さんは帰っていきました。

それと前後して、
お義父さんと義妹ちゃんたちが
病院から帰宅。
午後に福岡に帰ることに
なっていたのですが、
帰り支度をして
朝から病院に来てくださっていたのです。

「何度も行き来させてごめん」
とダンナが言うと、
「そうなるんじゃないかと思ってたから」
とお義父さんは涼しい顔で仰りました。

福岡から仕事を休んで来てくださった
お義父さんたち
(しかも下の義妹ちゃんは
土曜休じゃないのに)。
暗くなりがちな病室を
明るくしてくれました。

当たり前のようにしてくださることが、
ちっとも当たり前じゃないことを、
わたしは知っています。

事実、わたしの実父は赤ちゃんが
亡くなった日しか病院に来なかったし、
お義父さん達が帰られる月曜日も、
普通に仕事してました。

家族だけで営む自営業で父がいないと
仕事が回らないのもあるし、
元々家族に対してあまり積極的に時間を
作ってくれるほうではない父。
わたしが小さい頃からそうだったので、
それが当然でした。

だからと言ってそのことで
父の愛情を疑ったことも、
不満に思ったこともありません。
ごく普通の家庭だし、
ごく普通の父だと思います。

それだけに、
お義父さんたちが来てくださったことが
どれだけありがたく、
支えになってくれたことか。

いくら感謝してもし足りないし、
すばらしいおうちに嫁げてよかったと
思っています。

飛行機が出るまでまだまだ時間があるので、
お昼をおうちで食べてしばらくしてから
出られることになりました。

何かしようとしても
「あんまり動くと尿モレするよ」と言って、
てきぱき動いてくれる義妹ちゃんたち。

お昼も義妹ちゃんが
買ってきてくれたお弁当を
のんびりいただきました。

しばらくしてから、
赤ちゃんをお棺から出してあげて、
保冷剤をくるんだタオルと一緒に
だっこして家を一周しました。

おなかにいた赤ちゃんに
おうちを見せてあげたかった。
『わーちゃん、ここがお父さんを見送った
玄関だよ』とか、
『お台所だよ。お料理するとき、わーちゃん
よくおなか蹴ってたね』
とか言いながら、ゆっくりまわりました。

狭い家なので、すぐに終わってしまうのが
さみしかったです。
またお棺に戻さなくちゃいけないから。
でも、ずっとだっこしてると
離れられなくなりそうだったので、
すぐにお棺に戻してあげました。

あまり出したり戻したりしては
赤ちゃんが落ち着かない、
もうできるだけお棺から
出さないようにしよう、
ということになりました。

飛行機の時間が近づき、
お義父さんたちを玄関で
お見送りしてからは、
おうちでのんびり。

いま考えればダンナだけでも
空港まで行ってもらえばよかったですが、
つくづくお義父さんたちに
甘えっぱなしでした(・・;)

夕ごはんは、わたしのなかで
『子どもが好きな食べ物ナンバーワン』の
ハンバーグを作りました。

にんじんのグラッセを
つけあわせに作っていたら、
「子どもってこういうのキライだよね」
とダンナ。
なら作る前に言ってよとふくれながらも、
無事完成。
三人の最後の夕ごはんになりました。

寝る前に、
お棺にたくさんお花を入れてあげたい
という話になり、
慌ててお花屋さんをネットで検索。

母が赤ちゃんに、と持ってきてくれた
ひとかごの白いお花では
足りないかなと思ったのが
夜10時くらいだったかな?

何にせよ、うっかりなのは相変わらずで(・・;)

お店は朝10時からでないと
開かないところが多かったけれど、
斎場の近くには
たくさんお花屋さんがあるようで、
9時半から空いているお店を発見。

葬儀社さんにお願いしてみよう
ということにして、就寝。

一緒にいられる最後の夜だけど、
添い寝できないのが
とてもさみしかったです。

に続きます。

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